寄付

東北大学教育学部・教育学研究科「みらいの教育研究支援基金」へのご寄付のお願い

研究科長

 東北大学教育学部が生まれたのは1949年。本年(2024年)はその75年の節目にあたります。さらにルーツを探ると,東北帝国大学法文学部に教育学講座が設置された1923年,さらには東北帝国大学初代総長として教育学者・教育実践家である澤柳政太郎が就任した1911年,つまり本学の創設期(設立の勅令は1907年)まで遡ることができるでしょう。

 澤柳政太郎は,文部次官時代から東北帝国大学の企画・設立準備に大きな役割を果たしてきました。本学初代総長に就任すると,入学資格を広げることで女子学生の受け入れを可能にするなど,本学が「研究第一」とともに掲げる「門戸開放」という理念を実践をもって創出しました。そこには,慣例・慣習と闘い「初めてを始める」という強い意志が感じられます。ちなみに,東京大学に女子学生が入学するのは戦後になってからだそうです。

 澤柳政太郎の精神はいまも東北大学に受け継がれ,多くの女子学生・留学生・社会人学生などを受け入れ,また多様な分野からの教員の参画も得て,その多様性のもと新しい知識やイノベーションをつくりだそうする動きにつながっています。すぐれた研究は,さまざまな学生・教員が交流し,互いに刺激しあい,切磋琢磨する場から生まれるという信念が,本学全体に共有されています。

 私たち教育学部・教育学研究科は,このような東北大学の伝統とビジョンを踏まえつつ,つねに「みらいの教育」について思いを馳せ,教育の研究と学生の教育の向上を推進してきました。近年発展が著しい生成AIや脳科学などを有意義な形で教育に接続することや,さまざまな研究教育活動を国際的なフィールドで展開していくことも,「みらいの教育」を創り上げるために欠かせない活動として積極的に進めています。

 私たちは,これら多様性とそこから生まれる学際的かつ国際的な活動を維持・拡充し,「みらいの教育」に向けた研究教育にこれからも全力で取り組んでいきます。みなさまには,その活動を支える「みらいの教育研究支援基金」へのご寄付をお願いいたします。よりよい教育をとおして,よりよい未来社会を実現するためにも,みなさまのご支援・ご協力をお願いいたします。

東北大学 大学院教育学研究科長・教育学部長
小嶋 秀樹